高知の未来は暗い?人口減少の現状と hidden gem(隠された魅力)を探る

強化書の中身

「人口減少が今後の日本社会に与える影響は大きい。」 セミナー講師の言葉は重く、頭では理解できても、どこか他人事のように感じていませんか?特に地方に住む私たちにとって、人口減少は日々の生活にじわじわと影響を与えつつある現実です。

 そこで今回は、人口減少の波に洗われる高知県の現状をデータで把握し、その中で見つけた希望の光、つまり「hidden gem(隠された魅力)」に焦点を当てて再考したいと思います。

高知県の人口、ついに70万人割れ。現状をデータで見る

 少し前のニュースになりますが、高知県の総人口が70万人を下回ったことが報じられました。(高知新聞・2019年6月20日)

https://www.kochinews.co.jp/article/detail/286610

 当時のデータ(2019年6月1日)では69万9522人。2018年9月1日の72万8276人から、わずか1年足らずで約3万人も減少しているのです。

 市町村別の人口ランキングを見ると、高知市が約33万人と県全体の約半数を占めています。次いで、南国市(約4.7万人)、四万十市(約3.4万人)と続き、最も人口が少ないのは大川村で、当時わずか407人でした。

 もちろん、人口だけが地域の活力を測る指標ではありません。しかし、人口減少は労働力不足、地域経済の縮小など、様々な課題を引き起こす可能性を秘めています。

人口の「多い」「少ない」は本当に重要?高知の希望「馬路村」のV字回復

 人口が多いことは確かに有利な側面もありますが、人口が少なくても成長を続けている地域があるのも事実です。高知県が誇る「馬路(うまじ)村」はその代表例と言えるでしょう。2018年9月1日時点で人口は823人と決して多くはありません。

 しかし、馬路村は特産のゆずを核に、地域全体をブランド化することに成功しました。これまで日の目を見なかったゆずを、加工品開発や観光資源として活用し、「馬路村」という地域そのものの価値を高めたのです。

馬路村移住・定住応援サイト|堂々たる田舎
馬路村移住・定住応援サイトです。馬路村は「堂々たる田舎」をキャッチコピーに、田舎ならではの魅力ある村づくりを目指しています。「第1子から保育所無料」など、子育て支援策も充実しており、豊かな自然環境の中での子育てを応援しています。

活気ある地域に共通するもの。それは「笑顔」

 以前ご紹介した徳島県上勝町の**「ゼロ・ウェイスト」**への取り組みも、過疎に悩まされながらも独自の強みを生かし、世界から注目を集める地域へと変貌を遂げました。

これらの地域に共通するのは、「強み」を見つけ、果敢にチャレンジする「胆力」、そして何よりも地域を愛し、未来を信じる「キラキラとした笑顔」です。

地域に眠る「潜在能力」を引き出すために

 成功事例を紹介すると、「うちの地域には特産品がない」「資金も人材も不足している」「過疎地域に魅力なんてない」といった反論も聞こえてきそうです。しかし、本当にそうでしょうか?

 大切なのは、地域に住む人々自身が、その地域の魅力や可能性に気づき、それを磨き、発信していくことではないでしょうか。

東西に長い高知県(引用・素材library.com)

 高知県は東西に長く、地域によって文化や風土、そして人々の気質も異なります。それぞれの地域にしかない「宝物」がきっと眠っているはずです。

 そこで皆さんにお願いがあります。どんな小さなことでも構いません。「〇〇地域のこんなところが面白い」「△△にはこんな特産品がある」「□□の人はこんなに温かい」といった情報があれば、ぜひ教えてください。

高知の魅力は「あたたかさ」という原点

 高知の魅力としてよく挙げられるのは、「温暖な気候」や「美味しい食べ物」です。もちろんそれらも大きな魅力ですが、私が最も強く感じるのは「人情(あたたかさ)」です。

 初対面では少しぶっきらぼうに感じるかもしれませんが、実はとても親切で面倒見が良いのが土佐の人々の特徴です。まさに「おもてなし」の精神が根付いており、観光客だけでなく、移住者に対しても温かく迎え入れてくれるでしょう。

 高知県も、人口減少社会において移住を重要な戦略の一つと位置づけています。

働く時間は「減らす」ことが本当に幸せなのか?

 馬路村や上勝町の人々は、自分たちの仕事に誇りを持ち、活き活きと働いています。もちろん、大変なことや苦しいこともあるでしょう。しかし、それでも彼らが輝いているのは、その仕事が好きだからではないでしょうか。

「働き方改革」が叫ばれる昨今ですが、一律に働く時間を減らすことが本当に幸せに繋がるのでしょうか?むしろ、「キラキラと輝いて働ける時間」を増やすことこそが重要なのではないでしょうか。

 なぜなら、私たちは人口減少という現実に直面しており、「働ける人口」は減っているからです。

「ブラック企業」という言葉がありますが、本当に好きな仕事であれば、多少の苦労は苦にならないはずです。大切なのは、自分らしく働ける職場を見つける、あるいは自分たちで作っていくという選択肢を持つことではないでしょうか。

「ダメだ」と思ったらそこで終わり。「イケる」と信じれば、道は開けるはず。一度きりの人生、あなたは今のまま生きますか?それとも、キラキラと輝いて生きますか?

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